【瞑想】ストレス対処のコツは「ぼーっとする」こと

【瞑想】ストレス対処のコツは「ぼーっとする」こと

皆さんは1日の中で「ぼーっと」できる時間を持てていますか?
今回はストレスの対処法として非常に有効な「ぼー」っとする時間の重要性やその理由についてご説明したいと思います。

ストレスを受けた時の脳の反応

ストレスを感じる時、私たちの脳ではどのようなことが起こっているのでしょうか?
一般的に「うつ」の状態では脳への血流が低下し「頭が働かない」というのが主な症状としてあげられますが、実は健康な人の脳ではストレスを感じると脳の活動は一時的に上昇することがわかっています。

本来、人間の体はストレスによる刺激を受けるとそれに対抗するために体内からストレスホルモン(ノルアドレナリン・コルチゾール)を分泌し、血流の上昇や緊張などを起こし、興奮状態になります。
例えるなら外敵に対抗するために戦闘態勢に入るというイメージです。

これは理にかなった反応であり、生命を守るために必要な仕組みなのですが、如何せん心身ともに大きな負荷がかかります。

大きな仕事やプレッシャーを感じる場面を乗り切った後にどっと疲れた経験が誰しもあるのではないでしょうか?
これは上記のメカニズムでストレスに対処した後の疲労なのです。
(因みにこの疲労が慢性的になると脳機能が低下し「うつ」につながる可能性があります)

ストレスには脳の休息が必要

では、この疲労はどのようにして取り除けば良いのでしょうか?
それを考える上で重要なのが、疲労の正体を知ること。

疲労は主に筋肉の活動により乳酸がたまることで感じる肉体疲労と、脳の活動によりエネルギーを消耗する脳疲労の大きく2つに分けられます。

上記の例を含むストレスによる疲労のほとんどは後者の「脳疲労」にあたり、思考を止め、意識的に脳の活動を抑えることでこの疲労は回復できることがわかっています。

つまり「ぼー」っとすることが疲労回復に効果的なのです。

実際に「ぼー」っとしている時の脳内の血流を調べる実験では、睡眠時と同じく、大量の血液が脳内に運ばれていることがわかっています。
大量に運ばれた血液を使って脳が回復するのです。

強いストレスにさらされる現代社会においては、この脳を休ませる時間を一定時間確保することは非常に重要と言えるでしょう。

「ぼーっとする」にもコツがいる

単純に頭を空っぽにするというだけですが、実は結構難しいのです。

人間の脳にはDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)と呼ばれる思考回路が存在し、この働きにより無意識のうちに思考する習性があります。
例えるなら車のアイドリングのようなもの。
いつでも動き出せるように、常に一定の活動レベルを保つシステムです。

職場の人間関係に悩んでいる時など、無意識の内にあれこれと考え込んでしまい、不安な気持ちが沸き起こってくるといった現象もDMNの働きによるもの

自分では「ぼー」っとしているつもりでも、あれこれ考えてしまっていることが多く、頭の中を空っぽにするというのは案外大変なのです。

そこでこの頭を空っぽにする方法を体系化したものがいわゆる「瞑想」です。

以下の記事では「瞑想」の方法や効果について触れていますので興味がある方はぜひご一読ください。
【瞑想】5つの効果とその実践方法

瞑想ができれば誰でもストレス耐性は高められる

ストレス耐性というと、個人の性格や気質によって大きく差がでると言われています。
同じ物事でもポジティブに受け止める人と、ネガティブに受け取る人では、当然、後者の方がストレスは溜まりやすいでしょう。

しかしながら、「ぼー」っとするコツさえ掴めれば、自分の思考に気づき、それを途中で中断するようになれるため、格段にストレス耐性が向上します。

私自身、無理にポジティブシンキングを意識した時は続きませんでしたが、自分の思考を中断させて、意識的に頭の中を空っぽにできるようになってからは、あれこれと思い悩む時間がグッと減り、突発的にストレスを感じる場面でも不安や焦りを抑えることができるようになりました。

まとめ

以上、ストレスの対処法として「ぼー」っとする時間を持つことが如何に重要かというお話をしてきました。
またそのコツとして体系化されたものが「瞑想」でしたね。

普段の生活で意識的に頭の中をカラっぽにすることができるだけで、いろんなものに囚われる時間が減ること間違いなしです。
ぜひ試してください。

急がば回れ。悩んだ時には一休み。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。